【高知】8月に開催される「よさこい祭り」で、今年からインターネットでの有料のライブ配信が実施される。よさこいの魅力を県外にも広めて来年度以降の誘客につなげると共に、スタッフ不足に悩む会場運営の効率化にも役立つと期待されている。
ライブ配信するのは、運動通信社が運営するスポーツ専門のインターネットメディア「スポーツブル」(https://sportsbull.jp/)。来年8月までは録画した動画を何度でも見ることができる。料金は1100円。
撮影は、追手筋本部競演場のほか、帯屋町や菜園場など計10会場。スタートとゴール地点などに無人の定点カメラを設置し、本番の10、11日にライブ配信する。アナウンスなどチームの紹介はない。
企画したのはKDDI事業創造本部の末国照幸(すえくにてるゆき)さん(29)。大学卒業後の2016年から3年間、高知支店で勤務。「auよさこいチーム」の運営などにも携わり、よさこいの魅力にはまったという。
「決まったルールの中で演舞し、審査員が順位を付けるという仕組みはスポーツ競技に通じるところがあり、スポーツブルの利用者にも親和性が高い」
ネット配信の狙いのもう一つが、運営スタッフの負担軽減だ。これまでは各会場に配置したアルバイトがチームの入退場を確認して「どこいこサービス」(https://dokoiko.tosanonatsu.com/)に入力。その情報を見て、関係者は各会場の運営やチームの動きを把握していた。
ライブ配信が軌道に乗れば、配信動画を見ながら1カ所で「どこいこ」の入力が可能になる。よさこい祭振興会の岡林成海統括は「スタッフ不足に悩む競演場や演舞場の運営にも利点は大きい」と指摘する。
末国さんは「隊列が踊りながら前進してくる迫力は圧巻。映像を見てよさこいに興味を持ってもらい、次は実際に高知へ行きたいと思ってもらえるきっかけにしたい」と話している。(羽賀和紀)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル